機械バカ一代

機械モノおたくのたわごと。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

モーターサイクルのスタイリング考察(50年代イタリア:その6)

Earls fork racer
さて・・今までイタリアにはモーターサイクル・メーカーは何社くらいあったのか?
と思って数えて見ました。。

過去から現在まで・・350社を超えます。
まぁ・・50年代の日本や、今の中国なんかも・数百社あるんですが、
とても・・350社全部の話など、していられないので、
このParillaの後、代表的な数社の話をして、後は適当に纏めようかな・・と思ってます。

ところで、このParilla・・・・・

個人的には、過去販売されたモーターサイクルの中で、
美術工芸品として見ても一級品の美しさを誇っていると思います。

↓そんなParillaのモデル達。

Sports
こちらは、1955年のSPORTですが・・

車体の構成なんかは、まぁ・・競合他社と似たり寄ったり。。
全体的な雰囲気も、美しい・・ですが、

どちらかって言うと、一般的なイタ車の曲線・・というレベルですが、

Sport Special
この1957年、Sport Specialになると・・その造形美が開花します。

その、なんというか・・

ここまで美しい曲線を形にしちゃうんだぁ・・( ̄。 ̄)ホーーォ。
という感じですよね・・

特に人気が高いのは、Camme Rialzata (ハイカム・モデル)と言われる、シリーズで、
上のSport Specialも、その部類に入りますが、

175 MSDS
その中の、最高グレードが、このMSDSです。

MSDSの意味は、Milano-Tarantoの項でお話しましたが・・(読んでね)
その名前を付けたモデルは、Parillaのフラッグシップとして人気を博します。

なんと言っても、このParilla全体に言えるのは・・

美しいエンジンの造形です。
175MSDSのエンジン

多くのイタリア車に共通する「丸っこいクランクケース」ですが、
シリンダー・ヘッドまで立ち上がるチェーンカバーの曲線が、絶妙なアクセントになっています。

モーターサイクルは、エンジンの造形が、そのスタイリングにおける重要なファクターとなる事は、
SR400とGB250 Clubmanの販売実績の違いからも容易に想像できるかと思いますが・・

このエンジンの場合は、その独創的なメカニズムと美しさを兼ね備えた逸品とも言えます。

Gear Train

一般のSportモデルは、カムの駆動にはチェーンが使われますが、MSDSになるとギヤトレイン駆動です。
特徴的なのは、そのカムシャフトの位置で・・
写真で言うと一番上のギヤ上・・ヘッド上ではなく、ヘッド横に位置します。
そこから、非常に短いプッシュロッドで、長めのロッカーアームを押し上げます。

つまり・・機構的に見れば、チェーンを使ったりギヤトレインになっていても・・
実はOHVだったりします。

とは言え、分類上の話だけで・・非常に短いプッシュロッドは、単なるリフター並みだし、
ロッカーアームが長いとはいえ、細く華奢なので運動質量的には、ほぼSOHC並みと言えます。

だったら・・なんでSOHCにしなかったんだろ・・と言うと・・
(上の画像を、もう一回良く見てね・・)

これをSOHCにしたら・・あの
タンクの美しい曲線が成り立たなくなっちゃう。でしょ?
そんな、微妙なバランスの上に成り立つ美しさだったりします。

とかく、当時のイタリアを代表する美しいモーターサイクルとして語られるParillaですが、

Slughi
そんなメカニズムの美しさなんか、全然気にしないもん・・とばかりに、1957年のミラノ・ショーでは

Slughi (なめくじ=Slugではなく・・犬のグレイハウンドという意味ですよ~~)

↓ちなみに・・

ほらね
とにかく・・これを発表します。

このSlughiは、
フルカバードはモーターサイクル・デザインの鬼門
と言われる世間の風評を覆して大成功を収めます。

実際、現代でもParillaコレクターの中には「Slughiこそ真のParillaだ。」
という人も居るくらい、お洒落な街乗りライダーを中心に支持されます。

日本でも、クインロケットなどがデザイン見本として採用しています。

また、当時のイタリア車には珍しく、対米輸出に力を入れ・・

Wildcat
125 Wildcatなどのオフロード・モデルも手掛けます。

Parillino
1956年には、この可愛らしい49cc

Parillino(=パリラちゃん)を発表しますが・・

49ccのモペットでも、エンジン、フレームの造形美は衰えません・・

1958年、125cc単気筒のOLYMPIAは、Slughiからカバーを取ったようなスタイルで発表されますが、
Olimpia
商業的には、決して成功したとは言えず・・

Parillaの終焉を早めたモデルと評価されます。

Parillaにおいては、Slughiを除く全モデル(だってSlughiはフルカバードだしね、)に共通して言えるのは、

徹底的に美しく造られたエンジン。

そのため、現在でもParillaオーナーは、何よりもエンジンを磨き上げる事に命を賭けます。

「カバー類で髭が剃れる位じゃなきゃダメ!」
つまりは、鏡のように磨き上げていないと、真のParilla乗りとは言えないそうで・・・

1967年にモーターサイクルの生産を停止した後、40年にも渡って磨き続けられる・・
Parillaというモーターサイクルは、

非常に高い芸術性を持った、
モーターサイクル史上、特別なデザイン・サンプルであると言えます。

モーターサイクル史における・・マ・クベの壺・・・・( ̄o ̄;)ボソッ・・(あ~~あ、言っちゃった。)

--次はF.B Mondialにしましょうか---
スポンサーサイト
MCスタイリング考察 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<モーターサイクルのスタイリング考察(50年代イタリア:その7) | HOME | モーターサイクルのスタイリング考察(50年代イタリア:その5)>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。