機械バカ一代

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国産レジャーバイクの系譜(その6)

130929_Valmo_Top_200.jpg

・・・始めての「レジャーバイク」・・・

画像のとおり、ヒラノ・バルモビルのお話です。

実は、八重洲出版の「国産モーターサイクルのあゆみ」や、
「国産モーターサイクル戦後史」などに目を通すと、

少し、違う見方もできるのかも知れませんが・・(注:あまり自信がない。)

「折り畳んで、車のトランクに載せて運ぶ事ができる最初の国産バイク。」
である事は、疑いようがありません。。。

さらに、その設計年代や、時代背景などを考慮した結果。
「これが、本邦初のレジャーバイクである。」と言う事ができると・・・思います。

そんな、バルモビルのお話です。
-------------

バルモビルについては、こちらのサイトがお勧めなんですが・・

---これも、勝手に転載させて頂きますが---

第二次世界大戦(太平洋戦争)当時ヨーロッパ各国の軍部において敵地情報収集のため
小型の組み立て式オートバイをカプセルに詰め、兵員とともにパラシュートで投下していました。
コンパクト折りたたみオートバイは色々なタイプが開発されていますが、上記写真の物が
商品化に成功した元祖「バルモビル」です。

バルモビルの語源はvalis(旅行用革かばん)とmobileの造語で所有権はフランス人の
M.V.bouffort氏が所有した特許をフランス・イギリス・ドイツ・スイス・アメリカで取得しています。
戦後、名古屋市にあったハタオリ機械の製造会社「平野製作所㈱」は各国の特許を買収して、
アメリカに輸出するバイクとしてCOSHO.CO.LTDと商談を進め1960年開発に成功し
「ヒラノバルモビル」PSA型として輸出販売を始めました。
発売価格245ドル(当時のレートで8万8千円)でしたが販売金の回収ができず経営難になり、
翌1960年に国内販売用としてPSB型(価格49,000円)を売り出しましたがこれもうまく行かず
経営に行き詰まり消滅しています。
----------

なるほど・・・

ちょっと補足しておくと・・平野製作所が経営破綻したのは、決してバルモビルのせいではなく、
本業の繊維機械関連の需要が急速に落ち込んだため・・ですが。

↓こちらも、参考に・・・

本国フランスのバルモビル関連サイト

まぁ、つまりは元々軍用として考案された・・・という事ですね。
こちらのサイトを覗くと、1954年には、一部がフランス軍空挺部隊に採用された・・とあります。

<軍用のバルモビル その1>
130929_Valmobile_Mil-2.jpg

<軍用のバルモビル その2>
130929_Valmo_Mil_01.jpg

上にリンクを配した2つのサイトからに記述される通り、
基本設計は、1930年代です。
(欧州戦線において、フランスがドイツに占領される以前の設計)

これを、前述の平野製作所がライセンス生産したのが、このバルモビルという事になります。

こちらは、アメリカに現存するバルモビル

<米軍のバルモビル>
130929_Valmo_Mil_N-Reg.jpg

このサイドカバーに描かれているN3974Yという文字・・・
これは、N-Regと言って、米国籍航空機の識別番号です。
つまりは、米国籍を持つ、「民間登録をされた航空機の備品」であった、という証明です。
米軍機の中にも、民間レジストレーション・コードを持つものは珍しくありません。
一般の空港などを利用する必要のある、輸送機などはその典型です。

この、バルモビルは、そういった輸送機の備品として積載されていた一台ではないでしょうか?

・・・さて、上記フランスのサイトをご覧いただくと・・
本国では、レジャーバイクとして民間にも広告宣伝されていた事が判ります。

<本国の広告(飛行機と一緒)>
130929_Valmo_Boat_001.png

<本国の広告(ボートと一緒)>
130929_Valmo_Boat_001.jpg

しかし・・・σ( ̄◇ ̄;) ワタシ・・が見た限り・・本国製というのは・・・見たことがない。
広告の飛行機のRegナンバーもJA(日本)だし・・・( ̄o ̄;)ボソッ

Σ(- -ノ)ノ !!?

つまり、こういう事では、ないかなぁ・・・

確かに、「銘板」には、 MARTIN MOULET & C とか、
フランスの住所なども書いてあるんですが、どう見ても「日本製」・・・・
対して、米国などに存在する物に関しては「MADE IN JAPAN HIRANO」
と書いてあります、

要は、この発明者であり、設計者であるM.V.bouffortさんは、
設計と試作まではやって、各国の特許までは取ったけど、
生産は、ぜ~~んぶ平野製作所に丸投げして・
ライセンス料で、ガッポガッポ・・・・(o ̄∇ ̄o)ヘヘッ♪

その上で、フランス軍空挺部隊向けの受注は取っちゃったので、
外国製品を国軍に納入する訳にも行かず、フランス国内向けに関しては
銘板をMARTIN MOULET & Cの物にして、最終組立のみを国内で行う・・
という、ちょっとアコギな商売をしたのでは、ないかなぁ・・・・とね。

もし・・そうなると、平野製作所はバルモビルを1953年以前から生産していた事になります。

では、1953年のポップ・スクーターとは・・・?

<1953 ヒラノ・ポップ>
130929_Hirano_pop_001.jpg

こんな感じ、元々会社の創業は大正9年で、オート三輪を作っていたメーカー、
さらに、繊維機械を扱っていた関係で、パラシュートとも縁が深い・・
基板は既にあった訳ですから、富士、三菱がスクーターの開発を進める中、
地道に下準備を進めていても、全然おかしくありません。

実際、とある横浜のヨット造船所などは、この時期、
中国の「ジャンク」と瓜二つの40ノットで走れる「特殊任務用ボート」なんてのを作らされています。
1954年まで、日本は占領下にあった訳ですから、
必然的に「Made in Japan」とは記載できなかった・・という経緯もありますが。
連合軍の中には、当然フランスも含まれるので、
「なぁ・・ちょっと平野製作所はこっちに貸してや。。」
「うーん・・・仕方ねぇなぁ・・・」
なんて事も

・・・あった、かも知れません。

このバルモビルが国内販売されたのは1961年ですが、
これは・・・
平野製作所が倒産寸前になって債権者達が知恵を絞って、
なんとか債権を回収する術を探すための方策としてバルモビルの国内販売が決まっています。
・・・
という事は、それまでは輸出していた・・・という事に他なりません。

さて・・・話はもとに戻しましょう。

折りたたむと、こんな感じ

<折り畳んだ状態>

130929_Valmo_Fold_001.jpg

<そして、上から見た図>

130929_Valmo_Fold_002.jpg

当時としては・・

とってもコンパクト。

確かに、車のトランクに積める大きさです。
キャンピングカーとか、クルーザーなんかに積んでおいたら便利。

まさに、レジャーバイクの王道です。

さらに・・・サイドカーだって付いちゃいます。

130929_Valmo_SideCar_001.jpg


キャンピングカーで、キャンプ場についたら・・・・

「じゃあ、お父さんは、夕飯のお買い物に行って来るから!!」
なぁ~~んて言いながら、一番近いスーパーまでサイドカーを転がして、
買い物するなんて、最高です。

と・・・まぁ。

こんな可愛らしいバルモビルですが、

個人的には、今こそ見直されるべき機種ではないかなぁ・・と思っています。

・・・まぁ、その辺りの話は、このシリーズの最後の方で・・・・( ̄o ̄;)ボソッ


次回は、レジャーバイク市場、独り勝ちの構図・・・です。

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国産レジャーバイクの系譜 | コメント:3 | トラックバック:0 |
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この記事のコメント

これは今売っていたら買いますね^_^
2013-09-29 Sun 15:19 | URL | Ryu Zak [ 編集]
参考になりました整備して乗るつもりです。
2014-12-21 Sun 04:02 | URL | 平田修 [ 編集]
最近は島根県まで出かけ、中海に近接している特殊鋼の巨大工場近くのスポットから十神山あたりを眺めるとまるで国産みのシーンのように島が生み出されているような光景だと話題になっていますね。
2015-08-27 Thu 22:16 | URL | 機械工学系 [ 編集]

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